次元大介の魅力が光るハードボイルド
第58話「国境は別れの顔」です。
次元ファンには堪らない回になっていますね。
次元が主役の名作
この回をベストワンに挙げる人も多い、
セカンドシリーズ中の名作ですね。
所々で、次元のハードボイルドな
セリフが光るのが良いですね。
でも、次元の名セリフは、
たまにしか出ないから拾う価値が高まるのであって、
こんなにポンポン出されては
いちいち拾っていられなくなりますね。
50話分位の名セリフをこの回だけで
吐いてしまったのではないでしょうか。
それだけ、次元ファンにとっては、
贅沢極まりない回だと言えるでしょう。
次元大介の恋愛
ルパンと逸れて負傷した次元は、
モスクワのプリマドンナのモニカに助けられ、
亡命を希望する彼女とソ連脱出を謀る事になります。
女性を信用しない、
本当の心は開かない、
という態度を貫く次元。
「裏切らない女がいたら教えて欲しい」
などとうそぶいていました。
でも、お互いに助け合って追っ手を振り切り、
ピンチを脱出しているうちに、
恋愛に陥るのが普通ですよね。
モニカに肩入れする時点で、
自分の運命がどんなに悪くなっても構わない、
という覚悟をするのが次元の恋愛観なのだろうと思います。
国境で次元は、
自分が捕まって殺されても、
モニカを逃がす道を選びました。
生半可な恋愛では無いですね。
いくら本人が醒めていると思っていても……
次元の中には常にルパンが……
次元は、自分が女と逃げていることを、
ルパンがどう評価するのか常に気にしていましたね。
柄では無い程にモニカに対して生まれた恋愛感情を
相棒であるルパンがどう思うかと考える事で、
客観的になろうとしているのかも知れません。
そして、実は次元は、
モニカが裏切ることを
予測していたのでは無いでしょうか。
確信は無いとしても、
そうであっても構わない、
と思う程に愛情が芽生えてしまったのでしょう。
重いですね。
次元の恋愛は……重過ぎます。
本人も自覚があるからこそ、
軽いルパンが羨ましいのでしょうね。
宝石を渡してしまう
最後に、宝石をモニカにあげるのは良かったてすね。
次元にとって、裏切りとか、宝石とか、
もうどうでも良かったのでしょう。
本当は、好きだから宝石を渡したのに、
貸し借りの話にすり替えて
割り切らせてしまうのは次元らしい……
重過ぎる恋愛はお互いを不幸にするからでしょうか。
不二子ちゃんにあげようと思ってたのに……
というルパンは軽過ぎますね。
このルパンと次元の対比が面白いです。
この話は面白かったですね。
流石に評判になるだけの事はあると思いました。
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